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【アンダーニンジャ考察連載】雲隠一族の謎その①二つの疑問

アンダーニンジャ
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本ページにはネタバレが含まれます。

雲隠(くもがくれ)一族を考察しようと思ったのですが、設定が複雑すぎるので、少しずつ記事に起こして頭の整理と並行しながら進めていこうかと思います。

コミックスを1巻から読み直していくのはもちろん実施するのですが、それだと執筆までに時間がかかりすぎてしまいます。そこで、まずは自分の頭の中に残っている「謎」や「事実」を列挙して、メモ代わりに書き出していきます。

頭の中に残っている=それだけインパクトがあった、ということです。1回読んだだけで記憶に残るシーンや、何回も読み返した情報こそが重要であるはずです。

というわけで、今回は私の主観ベースで気になったところを、雑多ではありますがまとめていきます。今後、さらに整理した記事も出していきますので、今回がすべてではありません。

私が気になっている謎

まず、私が個人的に気になっている謎は以下の2つです。

  • 雲隠一族にオリジナルは存在するのか?
  • 雲隠兄弟の本来の役目とは何か?

前者のクローン疑惑については、ストーリー序盤で「九郎は虹郎のクローンではないか?」と思われていたものの、忍研によって雲隠兄弟そのものが人工的に培養されている可能性が出てきています。

後者の役目については、十郎が果心居士(かしんこじ)を意図的に目覚めさせようとしたときに発した言葉が引っかかります。「果心居士を殺せたら苦労しない」と言いながらも、果心居士が受けるダメージを気にしていました。果心居士が目覚めれば練魔(ねりま)や日本全体が危険にさらされますが、十郎や十二郎からすれば、雲隠にはそれとは別の「本来の役目」があるようです。

雲隠の謎と事実

ストーリーの流れに沿って、下記の大枠の区切りでブレスト形式で振り返ります。

  • 講談高校編(1~8巻)
  • 加藤抜け忍編(9~12巻)
  • UN接触編(13~15巻)
  • 三者会談編(15巻~現在)
  • まとめ(全巻通して)

過去に謎だと思われていたものの、最新話付近で既に判明しているものに関しては、事実のみを記載していきます。

講談高校編

『アンダーニンジャ』の中で一番衝撃的であった、主人公の雲隠九郎がUN最強の山田に倒されるまでのエピソードです。

雲隠一郎~六郎は存在するのか?

雲隠一族の兄弟である「一郎」から「十二郎」。作中では七男である虹郎から、12番目の十二郎までは登場しています。しかし、一郎~六郎はまだ存在していたのかすら不明です。

手がかりとなる情報は以下の通りです。

  1. 猫平の「雲隠の一桁台も忍研の実験台になったとか……」というセリフ
  2. 加藤が汁忍(しるにん)時代に閉じ込められていた独房の壁に彫ってあった「四郎」の文字
  3. 根来じいさんの回想に出てきた、雲隠兄弟の容姿にそっくりな男性
  4. 大野さん(果心居士)が十郎と奇跡に仕掛けた幻術に出てくる「三郎殿」というセリフ

1について:虹郎がサイボーグであることが濃厚であることから、虹郎単体のことを指している可能性もありますが、セリフのニュアンスから複数いた可能性もあります。

2について:九郎の口から「(四は)不吉な数字なので存在しない」と語られましたが、後に十一の口から「虹郎が七番目……」というセリフがあり、かつ汁忍の独房に名前が刻まれていたため、生死は別として「存在していたこと」はほぼ確定的になりました。もし汁忍である加藤や五十嵐と同じ独房に入っていたのであれば、汁忍(SIRN)=くノ一専門の暗殺組織に所属していた可能性があります。

3について:私は「一郎~六郎の考察記事」で、年代的に彼らは今の雲隠兄弟ではないと結論付けています。つまり、今の兄弟たちとは別の雲隠一族(親世代、あるいは祖父世代)かもしれません。

4について:幻術の中の出来事であるため、現状では正しい情報なのか判断ができません。

いまだに登場しない上の兄弟たちは、その生死を含めて大きな謎になっています。

九郎や雲隠一族はクローンなのか

もともと九郎は「虹郎のクローンではないか」とくノ一の鈴木から語られていましたが、14巻で九郎が培養カプセルの中で人工的に培養・再生されている姿が描かれ、人為的に造られた存在であることがほぼ確定した感があります。とはいえ、私の中ではまだ完全に確定とは言い切っていません。

ここで問題提起したいのは、もし彼らがクローンだとしたら、次のどちらの方法で生まれたのかという点です。

  • パターンA:赤ん坊として生まれて、普通に育ったのか
  • パターンB:人工培養により、短い期間で一定の年齢(青年)まで急成長させられたのか

ちなみに、私が調べた範囲での「クローン」の現実的な定義を分かりやすく説明すると、「年齢が違う一卵性双生児」です。育った環境や時代が違うため容姿や性格などは全く同じにはならず、あくまで元となるオリジナルの人間とDNAが一緒である、という状態を指します。

話を戻して、先ほどの問題提起について考えてみると、それぞれで矛盾が生じます。

パターンA(赤ん坊から育った)の場合の矛盾:

  • 九郎が山田と戦う前に渡った歩道橋を、九郎の死後に十郎が渡った際、既視感(デジャヴ)を覚えて「九郎の奴め」と捨て台詞を吐く。
    👉 九郎の死後、九郎の記憶が十郎に継承されているのではないか?
  • 培養カプセルが設置されている施設で、乱乱が「前の壱拾號、壱拾壱號、壱拾弐號の時、イレギュラーなことが起きた」と発言している。
    👉 九郎の死後、十郎・十一・十二郎の3人が一気に(大人の姿で)生まれたのではないか?
  • 奇跡のセリフ「雲隠兄弟は世代を重ねるごとに強くなる。最高傑作と言われた11が、十一と十二郎の二つに分かれた」。
    👉 世代を重ねるごとに強くなるのであれば、人為的な調整が必要。赤ん坊から普通に育てるのでは、過去の世代より確実に強くなる保証がない。

こう見ると、赤ん坊から育つのではなく、カプセル内で急成長させられて生まれたほうが理にかなっています。しかし、身も蓋もないことを言えばこれはフィクションです。「世代を重ねるごとに強くなる」といった特殊な遺伝要素などの設定があれば、赤ん坊から育つ形でも解決してしまいます。

パターンB(急成長して生まれた)の場合の矛盾:
こちらは主に「周囲の記憶」との矛盾が生じます。

  • 九郎と奇跡の間には因縁がありました。高等忍者学校の卒忍試験で九郎と戦った奇跡は、九郎の策略で雷に撃たれるというエピソードがあります。
    👉 九郎にも「18歳の時代」があったはずです。死亡当時、九郎は24歳のため、6年前には既に培養カプセルから出て生活していたことになります。
  • 十郎も同様です。高等忍者学校時代に猫平と猿田をパシリにしており、現に猿田や猫平は十郎にパシられた時の記憶を持っています。また、鈴木も「うちら同級生じゃん、覚えてない?」と発言しています。
    👉 現在20歳の十郎にも、普通に15〜18歳頃の学生時代があったことになります。

他人の記憶の中にもしっかりと雲隠兄弟の過去が存在しています。これを果心居士や雲隠の組織が「幻術や洗脳」だけで辻褄を合わせているとするには、流石に無理があるのではないか……と思ってしまいます。

どちらとも取れない不可解な点:
九郎の死後、あまりにもタイミングよく、入れ替わるように十郎・十一・十二郎の3人が登場します。
👉 九郎が死んだため「①己の意思で表に出てきた」のか、あるいは「②(そのタイミングで)忍研から摘出された」のか。これはどちらの解釈でも自然に成立してしまいます。

これらの矛盾点はあるものの、培養カプセルで育てられている描写は、視覚的に「人工物である」という絶対的な印象を読者に持たせます。しかしその一方で、急成長した培養体にしては、他人の認識や過去のエピソードを含めてあまりにも自然な「人間」として社会に溶け込んでいます。

果たして彼らは人工的な生命体なのか? それとも、ベースとなる雲隠一族が別に存在するのでしょうか?

加藤抜け忍編

雲隠一族と神隠一族――表裏一体の関係とは

加藤が十郎に対して言い放ったセリフがあります。
「雲隠一族と神隠(かみがくれ)一族、表裏一体のお前たちが出会うとき、何が起こるか楽しみだ」

これは一体何を意味しているのでしょうか?
UN(アンダーニンジャ)との密会に雲隠は不参加であったため、最新話時点ではこの二者の一体化や接触は実現していません。

そもそも「表裏一体」とは、一見すると全く逆(相反する)に見える2つのものが、根元では1つのものであったり、切り離せないほど密接な関係にあったりすることを意味する四字熟語です。

かつては果心居士を、雲隠一族と神隠一族の双方が護っていました。しかし、現在は雲隠一族のみがその役目を担っています。

  • 果心居士を護る一族として、もともと「一心同体」だったのか?
  • それとも、もともとは1つの組織(一族)だったものが仲違いしたのか?

これに関しては、どちらの可能性もありうると思います。

1945年の戦後、戦争継続派である神隠は地下に潜りました。この時に雲隠は「NIN」、神隠は「UN」へと分かれます。したがって、戦前は果心居士をともに守っていたはずです。しかし、戦争を経て果心居士の真の脅威を知った神隠は、果心居士を倒す力を蓄えるために地下へ潜ったと考えられます。

後者の「仲違い」については作中で明言されていませんが、もっと過去を遡れば、明治維新の前後に果心居士によって1つにまとめられる前は、各一族がそれぞれ別々の忍者組織だった可能性は十分にあります。現実世界でいう「根来衆」や「鉢屋衆」のように、別々に存在していたと考えれば自然です。

また、「表裏一体」という言葉において、どちらが「表」でどちらが「裏」なのかという疑問も残ります。

  • 果心居士を護る雲隠が「表」なのか?
  • 果心居士を倒そうとする神隠が「表」なのか?

作中において、表裏がそのまま「善悪」という意味合いで描かれているわけではありませんが、一般的な認識ではどうしても「表=善、裏=悪」と捉えがちです。

しかし、果心居士の脅威に対する認識は、雲隠・神隠の両者で一致しています。ただ、雲隠は「果心居士を殺せないから護る(管理する)」側になり、神隠は「果心居士を倒す」側になりました。目的の根底にある「果心居士の脅威をなんとかしようとしている点」は一致しているにもかかわらず、現在は殺し合うほどに仲違いしています。協力すればいいものの、なぜ果心居士に対する思想がここまで分かれてしまったのかは、今も深い謎に包まれています。

UN接触編

根来じいさんの回想に出てくる雲隠はだれか?

こちらは「一郎~六郎の考察記事」でも書いた通りですが、現在の雲隠兄弟とは別の人物(世代)ではないかと考えています。

ここで気になるのは、以下の2点です。

  • この時点で雲隠一族は「七人衆」だったのか?
  • この回想の雲隠は、人工的に造られた人間なのか?

特に後者が気になるところですね。忍研によって作られていると思われる雲隠兄弟ですが、根来じいさんら旧七人衆が若い頃(といっても40歳前後)の時代に、すでにその培養技術は確立されていたのでしょうか。

しかしながら、当時は「遁(とん)」も「摩利支天(まりしてん)」もまだ開発中の段階でした。このタイムラインを考えると、この時点ではまだ雲隠兄弟は人工的に作られていなかった可能性のほうが高いと言えます。

三者会談編

雲隠一族の役目とは何か?

果心居士である大野さんを意図的に起こそうとした十郎に対して、十二郎が次のように問いかけます。

「危険すぎません? 一歩間違えば練魔がやばい」

これに対して十郎は、こう答えています。

「俺たちの役目はそれじゃない」

これはかなり意味深なセリフに見えます。
「役目」の一般的な意味は、その立場や役職として、果たさなければならない仕事や務めのことです。
ここでは、あり得る・あり得ないも含めて、考えられる「雲隠一族の役目」をブレスト形式で洗い出してみます。

  • UNを倒すこと
  • 神隠一族を滅ぼすこと
  • 果心居士を殺すこと
  • 果心居士を目覚めさせないこと
  • NINを倒すこと
  • SAMURAIを倒すこと
  • 敵国を倒すこと
1. UNを倒すこと

これは現在進行形で続いている戦いです。九郎はUN最強の山田を殺そうとしましたし、十郎もまた山田を討とうとしています。虹郎も「UNキラー」と呼ばれていたため、UNと激しく争っていたことがうかがえます。

しかしながら、UNを倒したいのは母体組織である「NIN」も同じです。そのため、わざわざ雲隠一族だけの「固有の役目」とするには、少し動機として弱いと考えます。

2. 神隠一族を滅ぼすこと

これは虹郎が加藤に敗れるときに放ったセリフから読み取れます。

「神隠一族ニ伝エロ 必ズ我々雲隠ガ滅ボス」

「UN」という組織そのものよりも、「神隠」という一族をピンポイントで指名して滅ぼそうとしています。ただ、UNのトップが神隠一族ですから、「UNを倒すこと」とほぼ同義とも言えます。そのため、これも独自の役目としては決定打に欠けそうです。

また、神隠一族が果心居士を倒そうとしていることを雲隠一族がどこまで認識しているかは不透明ですが、もし目的が「果心居士の脅威をなくすこと」なら本来は協力すればいいはずです。雲隠と神隠の対立構造に、何か明確な別動機がないと難しい説ですね。

3. 果心居士を殺すこと

成否はともかく、十郎は果心居士を目覚めさせる、あるいは殺そうとしました。また、過去のどの時代でも果心居士を殺そうとする存在はいました。

記憶は改ざんされてしまいましたが、九郎が奇跡に対して「果心居士が黒幕である」と度々忠告していたことから、雲隠一族としても果心居士をなんとかしたいという思いはあるはずです。

しかし、ここで矛盾が生じます。
それは、果心居士の命令によって、忍研が雲隠を人工的に作り出していると思われる点です。死んだ九郎も果心居士の意図で再生されており、わざわざ「自分を狙う人間」を自ら再生させるというのは理解に苦しみます。

ただ、果心居士はNINとUN、上忍中忍と下忍、旧七人衆とネオ七人衆など、作中で様々な対立構造を生み出して混沌をもたらしています。果心居士自身と「神隠・雲隠一族」の対立構造すらも、その仕組まれた混沌の一部である可能性は十分に考えられます。

4. 果心居士を目覚めさせないこと

雲隠一族は「殺すことが不可能な果心居士を護る(管理する)ことにした」と作中で明らかにされています。しかし前述の通り、九郎は果心居士が黒幕であると忠告しています。

「果心居士を護る=果心居士が起こす忍災から練魔や日本を守る」と考えたほうが筋が通るため、果心居士を永久に目覚めさせないことこそが目的(役目)であれば、綺麗に辻褄が合います。

5. NINを倒すこと

雲隠一族は元々「七人衆」の家系です。一見すると七人衆から排斥されたように思われましたが、実際は目立たないように果心居士を護るため、わざと七人衆から抜けたことが明らかになっています。また、雲隠一族は「上意下達」が絶対であるはずのNINにおいて、指令系統が不明という特異なポジションにいます。

NINの上層部は、UNが地上に出てきてから隠れてしまっており、組織としての体たらくぶりが露呈しています。彼らが七人衆から抜けた理由として、このNINの機能不全も大いにあり得そうです。

しかし、NIN上層部も講談高校の地下に祀られる果心居士を「遁によるレーザー攻撃で破壊したい」と考えていることが九郎の口から明かされています。NIN側も「果心居士をなんとかしたい」という目的自体は一致しているため、この説もあえてNINを倒すという動機としては少し弱い気がします。

6. SAMURAIを倒すこと

首相の側近として「高野」というSAMURAIが登場しています。かつては忍(しのび)を支配していた階級でした。ただし、今は加藤が「落ちぶれたもんだ」と言っているように、現代における存在自体がかなり希薄になっています。

現実の歴史上でも、侍が表舞台で、忍者が裏方でした。もし侍の勢力が現存していれば、現代の忍者にとっては邪魔な存在かもしれません。しかし、この説は現時点では動機も情報も少なすぎるため、可能性は低いと考えます。

7. 敵国を倒すこと

組織図上、NINの上にはアメリカのCIAなどの上位組織がいる可能性が示唆されています。戦後、GHQにより忍者組織が解体されたものの、結局NINは裏で生き延びていたわけですから、忍者としての真の復興(独立)を図っていてもおかしくありません。

また、ドミニクが不死身級の身体を持っているのは、「忍研の技術が某国に渡ったため」だと乱乱は推測しています。裏で某国に技術を流す不埒な輩がNIN内部に潜んでいるのです。日本復興のためにアメリカやロシアなどの大国を倒すことを目的としている可能性はあります。ただ、こちらは雲隠一族の個別目的としては、少し規模が大きすぎる気もします。

【考察まとめ】雲隠一族の目的・動機・可能性

ここまでの謎をまとめると、以下のようになります。現状、どれも100%納得のいく完璧な動機・役目とは言い切れない状態です。コミックスをさらに振り返り、より深い考察が必要だと感じました。

◎:動機、原作の情報共に良好
○:原作の情報が良好
△:動機が良好
×:どちらも乏しい

想定される目的動機可能性
UNを倒すこと地下に潜った戦争継続派の忍者を倒す
神隠一族を滅ぼすこと虹郎が「神隠を滅ぼす」と明確に発言している
果心居士を殺すことNIN側は果心居士を吹っ飛ばそうとしている
果心居士を目覚めさせないこと雲隠一族が果心居士を護り(管理し)ている
NINを倒すこと雲隠一族のみ指令系統が不明で、NINの洗脳も受けていない×
SAMURAIを倒すこと過去に忍者を支配していたことに対する復讐×
敵国を倒すこと敗戦後に忍者組織を解体させられた復讐と日本復興×

全体を通した最大の謎

最後に全体を振り返って、私の中で一番の謎となっている点についてです。

雲隠一族にオリジナルは存在するのか?

現状の私の答えとしては、「存在する」です。しかし、それが“現存”しているのかどうかは、まだ怪しいと思っています。

オリジナルが存在すると考える理由

佐々魔がUNの山田と出会ったとき、雲隠九郎について次のように語っていました。
「NINの最強忍者をあっさり倒しやがって、忍研の面目丸つぶれだろ」

しかしその後、神隠の口から「雲隠が果心居士を護っている」という事実が明かされると、佐々魔はこう発言しています。
「果心居士と雲隠一族はどこにいる。ワシは知らんぞ」

つまり佐々魔は、忍研により人工培養されている「雲隠九郎」の存在を知りながら、「雲隠一族(の本体)がどこにいるか」は知らないのです。これは、佐々魔や忍研すらも把握していない「本物の雲隠一族(オリジナル)」がどこかに存在していることを示唆していると思われます。

また、前述の通り雲隠一族はNIN内での指令系統が不明です。もし彼らが最初から忍研によって人工的に作られただけの存在であれば、指令系統や管理元はハッキリしているはずです。それなのに佐々魔が居場所すら知らないということは、やはり独立した一族がベースにあると言えます。

仮に「製造」だけを忍研が担当し、それ以降は雲隠が独自に動いている、あるいは果心居士によって直接操作されているという可能性もなくはありません。しかし、やはり一番大きな根拠は、根来じいさんの回想に出てくる「雲隠一族の男」の存在です。時代の整合性から見ても、あの男こそがクローンではない「オリジナルの一族」である可能性が極めて高いと考えます。

オリジナルは現存するのか?

もしオリジナルが存在するとして、今も生きている(現存している)のかが次の疑問です。

現在作中に登場している雲隠兄弟は、十郎、十一、十二郎。そして命を落としましたが、虹郎、八郎、九郎もいました。九郎が培養カプセルで再生させられている明確な描写があった以上、これらの兄弟たちは忍研によって人工的に造られた可能性が非常に高いです。

しかし、虹郎と八郎に関しては、培養されていた描写が一度もありません。特に私は、虹郎こそがオリジナルの生き残り(あるいはベース)である可能性を考えています。
理由は以下の2点です。

  • 九郎は「虹郎の忍術をすべて継承したクローン」だと語られていた。
    👉 虹郎をオリジナル(素体)として、九郎が人工的に造られたのではないか?
  • 虹郎は忍研によりサイボーグ化され、両手両足が義肢になっている。
    👉 もし九郎と同じ完全な培養体なら、なぜ重傷を負ったときに九郎のような「カプセルによる肉体再生プロセス」をたどらず、わざわざ義肢にされたのか?

この2つの違和感が、「虹郎=オリジナル説」を強く抱かせます。

ただし、これにも整合性が合わない部分が存在します。
培養カプセルがある施設で、乱乱は次のように言っていました。

「通常は三体同時に生育が開始される」

もしこれが絶対のルールだとすれば、一郎から順に、
【一郎・二郎・三郎】
【四郎・五郎・六郎】
【虹郎・八郎・九郎】
【十郎・十一・十二郎】
という形で、3体1セットで生育が開始されたはずです。もし虹郎と九郎がまったく同時にカプセルで生育されていたのだとしたら、「九郎が虹郎のクローンである(虹郎がオリジナル)」という説はタイムライン的に難しくなります。

しかし、「虹郎だけが先にオリジナルとして生まれており、後に何らかの理由で忍研に捕まって体細胞を採取され、それを使って九郎たちが抽出・製造された」という流れであれば大いにあり得ます。このパターンであれば、九郎が虹郎の高度な忍術をあらかじめ継承していたとしても、何らおかしくはありません。

後書き

今回は思いつくままに書いてみました。もしかしたら個別の考察で矛盾が出ているかもしれませんが、それら含めて肉付けしながら次回の記事で整理してみます。

とりあえず考察を一歩踏み出せてよかったですw

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